C#でインタプリタを作成したら日本語に興味が出た

仕事でインタプリタを作らなくてはならなくなり、2016年中になんとか完成にこぎ着けました。
計算もC#コンパイラがやってくれるものを、あらためて自作することをしていたら、逆ポーランド記法が面白くて、自分でも驚いています。
学生時代に国語が苦手だった原因が、フレーズ分けの説明が先生も参考書のも納得いかない中途半端な理屈・説明だったのを思い出して・・・
逆ポーランド記法がシンプルに、3x5を「3に5をかける」という日本語の語順と(偶然にも)同じという説明が多く、実際にプログラミングしての動作もそう(x35 と記載すると、コンピューターで手順指示による処理と相性が良い)だったので、ここら辺に日本語の文法の何かがある・・・と思わせてくれました。
そしたら、水谷静夫さんという国語辞典の関係者の方がおり、国語学の方ということで『意味記述体系』『曲がり角の日本語』などを著されているのですが、数学、逆ポーランドを国語の説明といいますか、解析として、そして説明としているということで、大変興味部会のです。

日本語を理論的にフレーズ分解するというのは、自分なりに考えたとしても非常に意味不明としかいいようのない理由付けになり、なんとなく日本語を使っているだけであって、きれいな日本語を使いたいという「つまらない思い」となってしまった気持ちだけが漂っていたのですが、この著者のように数学・自然科学的に日本語・国語を理解しようとしていいんだ、という解放された気持ちにも似た不思議な体験をさせて頂きました。

コンピューターに数学の計算式を計算させる複数の手順の中の1ステップとして、日本語での計算手順説明の順序に、数学式を並び替える、という処理があるのは非常に不思議に感じます。

プロパティというオブジェクト指向的な「モノに(複数の)属性」という考えでいえば、最近ではダウンタウンMCの俳句番組で、日本語には接続詞としての「や」でいろんな説明が出てきて、それぞれ納得のいく理路整然とした感じでされており、それを「や」のプロパティについての説明、と考えると、そこから日本語のフレーズ処理を自然科学的に説明できるのでは?と思うところです。

自然科学というのは、例えば裁判では「証拠」というものがありますが、どの程度の証拠さ加減が必要か?という問題に最高裁が説明したものに、「理屈に他者が異を挟む余地が無い程度」ではないが「自然科学のような絶対の証明というのではなく」というようなものがあります。
英語はフレーズ分けが比較的簡単というのに対して、日本語は難しい。そして、英語は単語に語順の意味合いが無いので単語の出現順が必須であるのに対して、日本語は単語に順序を入れ替える変化があるので、フレーズ分けにはこの要素をもプロパティとして、一覧表のようなものが必要になってくることを考えると、数学でいう○次元、つまりxとyという2つの分からない数字があれば2次元、というのでいうと英語+1次元は確実なので、相当に難しいことをプロパティという概念も知らずに理解しようとしていたんだなと、今更ながらに改めて思うのです。